初めて見た流れ星のこと



クリスマス


私はバイトだし彼氏は仕事が終わったあと歯医者に行くらしい。私たちの25日はあっけない。



一人で寝る夜に思い出すふたご座流星群の話。

この前彼氏んちで寝ていた週末の土曜、ふと夜中に目が覚めた。スマホを見ると3時半。ツイッターをぱらぱら眺めたら「ふたご座流星群のピーク!」っていうのがトレンド入りしていて、あ〜そういえば数日前からなんとなく聞いてたな、と思い出した。私は流れ星をこの目で見たことがない。

目が覚めたし一人で見にいこうかな、でも私がいないことにもし気づいたら彼氏心配しちゃうかな、と思って、寝てるその人にそっと「流れ星みてくるね」って囁いた。コート着込んでマフラーして、、、と考えていたらまあその彼氏は起きてしまって「どこいくの〜?ふにゃふにゃ…」って声をかけてくれて、うんぬん話をしたあと2人で外に出た。

外はめちゃくちゃ寒かった。満点の星空だけど風がびゅうびゅう吹いていた。2人で自販機の缶コーヒー買ってぴったりくっついて歩いた。彼氏はとても寒がり(なんてったって九州出身!)だから、スノボのウェアを上下着込んでいた。そこまでしてまで私のわがままを聞いてくれることが嬉しくて、この人のこと好きだ〜と思いながら隣を歩いた。



2人でいつか散歩した道を辿って、公園に続く小さな橋まで歩いた。そこまで来ると街灯も減って、あとは流れ星を待つだけだ。

じーっと空を見上げていると、つーっと光が流れた。おおお。一瞬だった。結露した窓を伝う水滴のような光が一瞬だけ見えた。

これが流れ星…すごい綺麗  わあ〜〜

3回お願いごとをするなんて無理じゃんね、こんなに一瞬なんだね、と笑いながら30分くらい2人静かに空を見上げた。首が痛くなった。


5分あたり2、3個くらいだったと思う。気が向いた時に空を伝う光は月やオリオン座のあたり、あとはカシオペア座のあたりでよく光った。


1時間くらい2人で外にいた。寒いよ寒いよ〜って言いながらベッドに潜って、朝の10時まで寝た。



この人と付き合いだしてから、私たちはいくつかの旅行先でたくさん綺麗なものを見てきた。それは日本アルプスの山々だったり、そのアルプスの中に佇む青い池だったり、神々しい神社だったり、日本一星空が綺麗な村から眺めた朝焼け・日の出・雲海だったり、とにかく自然に関するものが多い。

この人といたら、その先もっともっと綺麗な景色を見れるのかなぁ、そうだといいなぁ、と思う。あと、この人が何かの壁にぶつかってしまった時、誰よりもそばにいたいなぁと思った。なんでこのタイミングなんだろうか。




こうして誰かと人間関係を築いて、その関係が続いていくのって簡単じゃないと学んだから、良い関係を続けられるよう努力しようとぼんやり思っている。この人に対しては最初(都合の良い関係のままがいいな、気づいたら終わってるくらいがちょうどいい)としか思ってなかったのに、季節が2つ移ろう間にとても大切な存在になった。この関係、続けていきたいなぁ。