仮眠室から愛を込めて



クリープハイプの古いアルバムに「踊り場から愛を込めて」というタイトルのものがある。

何かのインタビューで某世界観が、「ビルの清掃バイト(?)をしていた時に踊り場で休憩しながらガラケーをぽちぽちしてブログを更新していた、そのブログタイトルが“踊り場から愛を込めて”」っぽいことを話していて、私は本気で全力でそのタイトルを尊敬している。

夜勤中、仮眠室から愛を込めて。





大学生活は永遠だと思っていた。ふらりと授業に出てバイトに行って、月に一度彼氏に会いに行く日々がずーっと続くと思っていた。四年目になって急にそれが永遠ではないことに気がついて焦っている。彼氏もいなくなったし。やばい。このモラトリアムが終わってしまう。

目を背けたい事実の1つに、卒業旅行に行く相手がいないということがある。海外に行こうか、と話していた彼氏なんてもういないし、そもそも私には大学に友達がいない。高校の友達はもう社会人だしな。私がこの街で四年間過ごすことには大きな意味があると思う。ここにきて出会えた人も多いしここで一人暮らしをして得た考え方も沢山あるから。でもこの大学だからこそ出会えた心の友!みたいなひとはいないから、なんだかなぁ。



人ってたくさんの顔があると思う。親の前で見せる顔、友達、恋人、それぞれ違うと思う。私はたくさんバイトをしているから、着物着てニコニコお料理を運んだり、おいおいと周りに呆れられながら阿呆なキャラで料理を作ったり、子どもに先生と呼ばれたり、「私先生みたくなりたい、結婚できそうだから」って言われたり、もはやお母さんみたく振舞うこともあるし、露出の激しいワンピースを着せられておじさんにお酒を注ぐバイトもしたことあるし、カフェで澄ました顔をしながらレジをしたこともある。子どもたちには言えないような悪さもまぁいくつかした。私のたくさんの顔。

先生って言われるのが最初はくすぐったく感じだけどもう慣れてしまった。中身は高校生のままなのに。そういうところだけ大人になってしまった。




二週間に一度、ぼけ〜っと何もしない時間がないと日々をやり過ごせない体になっちゃった。昨日まで完璧に頑張っていた分のツケがきて、今日はだらだら過ごした。朝ごはんを食べてベッドに潜るあの幸福さよ。これじゃあまだ社会人にはなれない。





夢に久しぶりに別れた人が出てきた。私のこと考えてるのかなぁ。どーんと後悔していてほしい。まっすぐな呪い。

連休中に一度、その人と夜に電話した。私と別れてから煙草を吸うようになったと言っていた。料理を作るのが大好きだったのに料理をしなくなったと言っていた。勉強とバイトしかしてないよって。あからさまに荒んでいて笑っちゃった。

私はもう気になる人ができたから、ずっと後悔していればいい。君と離れたことで出会えた人、経験できたことがあるし今楽しいよ。とは言わないでおいた。




大学最後の夏したいこと

・都会の大きな花火大会に行く

・浪人時代の友達とディズニー行く

・大きな夏フェスに行く

伊豆大島に行く

・真夜中のキャンパスを散歩する





夜中に1人起きていると、とりとめもないことが次から次へと浮かんで消えていく。

みんなで幸せになろうね。